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高校の同級生はNYのブルックリンに住んでいる。
そう聞いたのはふとした友人とのメールのやりとりの中だった。
高校の時から目立っていたノブアキ。
男でも女でもない中性的な魅力を当時から発揮してた。
「僕は男が好きだから」
ホントか嘘かわからないけど不思議と誰からも嫌がられていなかった。
ホントに男が好きなのかな?
最近になって思い出すノブアキのセリフ。きっとそうなんだろうけど。直接会ってたしかめたかった。いろいろ聞きたいことだってあるし。
卒業以来連絡をとっていないけど。覚えてるかな? 僕のこと。
僕の人生の扉を開くNY初の一人旅。
ニューヨーク。
まぶしいほどの光をうけて僕はこの街におりたった。
まるで新しい人生のスタートにふさわしい。
僕はタクシーでホテルにいくと1ベッドルームの部屋へチェックインした。
自分のためにとった、広くて、おしゃれできれいなホテルの一室。
荷物を片付けてお湯をわかして紅茶をいれてホッと一息つく。
ハァー。なんだか時差ぼけで眠いけど。できるだけ早くノブアキに会いたくて
ブルックリンに住む彼にメールをする。と、すぐに返事が帰って来た。
『今日の夜一緒にご飯でも食べない?』
僕は高なる鼓動をおさえられずベッドに倒れ込んだ。
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