6人が本棚に入れています
本棚に追加
おじいさん(とその後ろに隠れた二人)がコーヒー豆の入った大きな袋をかついでカウンター奥へ現れ、豆を電動ミルに入れて細かく砕くのだった。
そのとくに細粉したコーヒー豆を、特製のサイフォン(おじいさんの手作りらしい)にセットして、アルコールランプを点けてから、おじいさんが静かにかくはんするのを女の子はじっと眺める。
「お嬢さん、そういえば、その龍の絵あるじゃろ?あの絵を気に入った子がいたな。」
「え?誰だれ?」
「ワシの故郷から、ワシの親友の孫たちが来てなあ。そいつらはワシのように、龍をその眼で見てみたいと言っておったわ。」
(ニイちゃん、コーヒーって不思議な感じがする飲み物だべね。)
最初のコメントを投稿しよう!