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「とても似合っていて……可愛い。あの時は、二人きりじゃなかったから、言えなかったんだ。
なんだか照れてしまってな」
ひとり言のように、そう呟く学武さんに、ボッと顔に火がつく勢いで真っ赤になってしまう。
……なにそれ、なにそれ!
やっぱりずるいよ、反則だよ、この人!
私が何も言えず、絶句していると、学武さんがこちらを向いた。
やっぱり顔が赤いけれど、間違いなく、私の方が赤くなっているはずだ。
「ははは、顔が真っ赤だぜ?唯」
「う、うるさいですよ!学武さんが、恥ずかしいこと言うから…!」
それに、学武さんだって赤くなってます!
そんなことをムキになって言いながら、私達は『さくら』へと帰っていく。
なんだかとても、心がぽかぽかと温かかった。
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