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「そんな事より、この世界って何なんだ?あの世なのか?」
「そうじゃったそうじゃった。この世界はの---」
少女が説明した事を簡単にまとめると。
この世界は、骨組(フレーム)と呼ばれる特別な世界らしい。全ての骨組で、色や音が欠け落ちている世界。
俺が死ぬ前に住んでいた世界は基本世界。
基本世界には並行世界(パラレルワールド)があるらしく、それらは直接繋がり得ない。
つまり、パラレルワールド同士は関わりを持てないそうだ。
しかしどうやらフレームというこの世界は、全ての基本世界と繋がっている。つまり、フレームを介せば世界の移動が可能。
普段フレームには通常の人間は入れない。死後や臨死体験をした時に稀にこのフレームに入る事はあるらしいが。
俺は死後に運がいいのか悪いのか、このフレームに入れたらしい。
臨死体験ではなく、死後にフレームに入った者は不老になる。不死ではなく。
フレームとは別に、空白(ブランク)という特別な世界が存在する。
そのブランクという世界に住む、攫い人(モノクロ)、コイツらが人間を喰らい、攫う。
しかし、モノクロが基本世界に行くためには、フレームを通らなければならない。
そこを、この少女たち『落とし屋』と呼ばれる組織が阻止するために活動している。
「---というわけじゃ、わかったかの?」
「いや、さっぱり」
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