0人が本棚に入れています
本棚に追加
人食いサメの事件から時間は遡る。
中鷹は思う。
千本ノックにランニング、練習は辛いことばかりだが、それでもやめないのは試合に勝った、あの瞬間が忘れられないからだ。
あの誇らしい気分は、その結果に達成した者にしかわからないだろう。
だから彼はバットの素振りをやめない。
課題が多いのはわかる。
守備もまだまだ、ピッチャーも実力不足、そして致命的なのが打撃力のなさだ。
監督をしている顧問の河中は「とりあえず塁に出ろ! でないと作戦のたてようがない!」と、叱るが、これは彼の責任でもあった。
この古文の教師は打撃力不足をカバーするためにバッテングよりも、スクイズやバントの練習を重視しているのだ。
「弱点のバッティングの向上を課題に練習メニューを変えるべきです!」
これを監督に進言したことがあった。
最初のコメントを投稿しよう!