第一章 妙案

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 (だが……)  中鷹は話に乗るのを躊躇した。  悪評もあるのだ。  《北島は暴走する》  つまり時には手段を選ばないような真似までしてしまう。  こんな噂もあった。  《朝だけ安全装置がついた女、夕方になると変貌する》  用心する中鷹だが、次の北島の言葉に心が揺れた。こう言われたのだ。  「うふふふふふ! バッティングで悩んでいるなら、剛速球を投げられる人に心当たりがあるよ」  「ええ! マジかよ!」  とうとう中鷹は話に飛びついてしまった。
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