第二章 肆

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 その後部座席に座るよう勧められた飯田と夏樹は、黙ってそれに従う。  二人が乗り込み、シートベルトをしたのをバックミラー越しに確認すると、安藤は車を走らせた。  ムッとした暑さを感じさせた車内は、エアコンに冷気によって、次第に心地のいい空間となる。  通夜の場所は、ここから車を三十分くらい走らせた、葬儀会館。  そこに着くまでの間、二人は、安藤から亡くなった人物について話を聞いていた。
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