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「ふふ。別に怒っている訳ではありませんから。それよりも、ここまで来たら、詳しい話、聞かせてくれますよね?」
ニヤリと意味深な笑みを浮かべ、「オカルト専門家が、私のバックにはついているんですし」と、付け加えれば、大きく目を見開き、四方八方に首をブンブン振り回して、自分が今いる場所を確認すると、絶望の色を滲ませた。
「お、終わりだ……私も、貴女も……もう、逃げられない……」
歯をガチガチ鳴らしながら、夏樹の存在を無視して、頭を抱え込みながら、ブツブツと不気味に呟きだした男の胸倉を、彼女はいきなりグイッと掴み上げた。
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