あと語り

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 エーリッヒ・ザクセンベルクについて  憐華にとってのラスボス。  ロムルス以外の輪廻転生メンバーには、空軍とか軍用機から名前を取って来てます。     ザクセンベルク→エースパイロット。  イントルーダー→攻撃機。  スピットファイア→戦闘機。  シュペルエタンダール→攻撃機。  最強最悪の集団である輪廻転生ですが、この人だけは唯一話が通じる人です。それでいて作中で最も高齢の「走り屋」です。  彼が最初に言及されたのは5話「月明り照らされ可憐なる」です。  ニュースで流れていたんですけど、クリスマスで度胸に言及されるまではそりゃあ忘れて当然だと思います。  クリスマスではガッツリ焦点を当てる事で「この後この人が出てくるんだろうなぁ」と意識させました。意味もなく双月の憧れにしませんって。  エーリッヒの見た目は外国人ですが、一星おじさんそっくりをイメージしました。「ホッホッホッ」って笑い声が口癖なのも同じです。  一星おじさんのもう一つの姿なのかもしれません、プロになっていたらの世界観の一星おじさん?  大きな違いとしてエーリッヒは手を出してはならないと理解しながら、悪い事に手を出してしまった事です。  人生で一番強烈な印象だった車、もう残存していない筈なのに「また会いたくないか?」...と言われたらこの世界の人は、果たして我慢ができるでしょうか?   死ぬまでにもう一度かつての相棒に乗りたい、もう一度凄い奴と走りたい、純粋な想いが走り屋の世界を荒らすに至ってしまいましたが、作中で言及された通り彼はそれでも極力被害は抑えていました。  悪役を演じれば速い走り屋が現れてくれる筈、そう思っていたのでしょう。  生い先が短いから悔いなく行こうと、報復を受ける覚悟で輪廻転生となったのでしょう。  しかし彼だけは救いがあり、逮捕され数年後には憐華と再会を果たす事が許されております。  出会い、別れ、繋がり、全てを一つにしたキャラクターです。  炎上するデルタに消火器を持って参入するシーンがお気に入りです、あれで完全に印象が変わってくださったかと。  祖父の居なかった憐華にとっての「じっちゃん」  恐らく死ぬまで走り屋を止めないでしょう、そして枝垂峠で憐華や皆とも走ってくれる事でしょう。  70過ぎのジジィになっても人生捨てたもんじゃない、生きてりゃいい事ある...生きる理由なんていくらでも作れる、エーリッヒもそう思っている筈です。
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