8人が本棚に入れています
本棚に追加
「家族。」
そう呟いて、私は噴出してしまった。
ダンだけは家族だと思っていたのに。
さて、日も暮れる。
そろそろ山を下りなくては。
「ぐるるるるぅ、がうぅっ!」
唸り声が聞こえて、足首に衝撃が走った。
「・・・ダ、ダン?」
先程埋めたダンが私の足首に噛み付いている。
首だけのダン。
「う、嘘だろう?」
私の足首からおびただしい血が川のように流れて行った。
「や、やめろ、ダン!」
私がいくら叫んでも、ダンは噛み付くことをやめなかった。
胴体のない首を振り回しながら、私の足首を噛み千切った。
「ぎゃあああああああ!」
私の意識は遠のいていった。
最初のコメントを投稿しよう!