利口過ぎる犬

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「家族。」 そう呟いて、私は噴出してしまった。 ダンだけは家族だと思っていたのに。 さて、日も暮れる。 そろそろ山を下りなくては。 「ぐるるるるぅ、がうぅっ!」 唸り声が聞こえて、足首に衝撃が走った。 「・・・ダ、ダン?」 先程埋めたダンが私の足首に噛み付いている。 首だけのダン。 「う、嘘だろう?」 私の足首からおびただしい血が川のように流れて行った。 「や、やめろ、ダン!」 私がいくら叫んでも、ダンは噛み付くことをやめなかった。 胴体のない首を振り回しながら、私の足首を噛み千切った。 「ぎゃあああああああ!」 私の意識は遠のいていった。
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