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小柄な湯本さんが、まるで、生まれたての子犬が母犬に飛びつくように、アタシの胸に飛び込んできた。
…お姉さま…?
…なに、それ?…
アタシは仰天して、湯本さんを見た。
湯本さんの顔は上気して、明らかに出来上がってる。
小柄で愛くるしい顔が、しっとりと涙で濡れた顔を見て、アタシすら、ドキッ
とした。
…な、なんだ、このコ…一体アタシがなにをしたというんだ?…
アタシはわけがわからず、湯本さんを見た。
大柄なアタシは小柄な湯本さんを抱きかかえるようにしている。
「…湯本さんってシスコンなんだよね…」
背後から声が聞こえた。
見ると、太田さんの姿がある。
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