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アタシはバシッと湯本さんに言ってやる。
「…湯本さん、アタシはその手の趣味はないの…お願いだから、離れて…」
アタシは心を鬼にして、言った。
すると、湯本さんの、その可憐な大きな瞳からドッと大量の涙が溢れ出た。
「…お姉さま…そんなこと、おっしゃらないで…」
…おっしゃらないでって…
そんな言葉で、言われると、まるで宝塚だ。
アタシと湯本さんがまっすぐに見詰め合う。
それから互いの唇と唇が重なり合って…
イカン、イカン…
これでは、あっちの世界に入ってしまう…
アタシはクルリと首を回して、残りの二人、太田さんと奥居さんに助けを求め
た。
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