嫌な朝

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私は1人で暮らしてる部屋に瀬戸さんをあげた。 玲意外の男を入れたことなんて一度もない。 「...」 「あの、私の父と玲は親しくて...」 「うん」 「会社を大きくするのにも良いと言うことで結婚させようとしていて...」 「断ったのか?」 「父にはお世話になってるしここまで成長できたのは父のおかげだから...玲と結婚して父が喜ぶならそれでいいかなって。」 「それで?」 「ちゃんと好きになれるって思った。けどなれなくて...キスされるたびに嫌気がさして...」 「そっか」 「もう...むりっ...なんですよ」 こんなことこの人に言ってどうすんだ。 けど吐いたら涙が出てきた。 ギュッ 「え?」 「辛かったよな...」 「せ、瀬戸さん...」 「お前は好きな奴と結婚するべきだ」 「...」 「ちゃんと父さんに話したらどうだ?」 そうだ...私はいつも意見なんて言わない。 我慢ばかりしてる。 「吉野ってさ、いつも我慢してね?」 「え?してないですよ...」 「課長に雑用やらされても笑顔でやるじゃん?」 「それは...」 「俺の前では我慢しないでほしい...」 ちょっと強く抱き締められた。 思わず手を瀬戸さんの背中に回した。 大きい背中。 ドキドキする。
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