近況

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グリーンに引きずられながら、思い出す。彼女との生活という苦難の連続。歯磨き、それにトイレ・・・・・・無駄と分かっていても今も言わずにはいられない。 「ちゃんと磨けた?ほら『いっ』ってして」 「もぅ子供じゃないってば!!」 「『も』じゃなくて『いっ』」 「だから!!いいってばっ!!」 「『だ』じゃなくて『いっ』」  以下略……つまるところオイラは完全に子供扱いをうけている。オイラだってもう15歳だ。大人ではないかもしれないが、町の子供では一番の年上だし、男としての自覚もある。だから彼女の態度がどうしても許せない。後、しつこい。それにトイレもそうだった。オイラが入っていても平然と戸を開けるし、トイレから戸を開けて話しかけてくるのはいただけない。ティーチがいる時はそうでも無いのだが、それも不確かな情報だ。何故なら彼が我が家に泊まったのはあの事件の夜の一夜だけだ。彼は今や町一番の人気者であり、毎日毎日違う町人の家に招待されて居場所を転々としている。そういえば、町の噂ではどの家に行っても木の実のパンしか口にしないらしい。栄養管理は大丈夫なのか?それとも木の実のパンには何か強くなる秘密でもあるんだろうか?よし、明日からはグリーンに木の実パンを焼いてもらおう。あぁ言ってるそばからオイラは彼女との暮らしに依存しつつある気もして恐ろしい。いや、物事は考えようだパウロ。家に招いたまではオイラが言った事だしよしとして、勝手に改築され、商売を始められたんだ。飯の世話くらいやってもらっても依存にはならないだろう。うん、当然の報酬だ。 「やっと着いたわね!」
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