エピローグ

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ただ、何故次女が死ぬだけの話に他の子供たちが巻き込まれているのか、これだけはよくわからない。 (……ひょっとして、夢美も何かのきっかけで儀式の存在を知っていたとか?) いまいち腑に落ちないが、そう考えるしか納得できる答えがない。 自分が呪いを受けていることに気がつかず、偶然同じ呪いを殺したい相手にかけてでもいたのか。 だとするなら、どこか滑稽な話でもあるが。 (もし真美が自殺した原因と関係があるなら、いじめグループでもいて、その復讐でもしようとしていたのかもしれないわね) となれば、消えた娘以外の六人は真美を自殺させてくれた子供たちということになる。 夢美を襲う呪いと、夢美の願った復讐の呪いがほぼ同時進行していた。 (……ややこしい話) 「どうした、ぼーっとして。大丈夫か?」 男が煙草を揉み消して里子の顔を覗き込む。 「うん、ちょっとテレビ観てたら娘たちのこと思いだしちゃって」 答えながら、里子は男の身体へもたれかかる。
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