3.腫瘍

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――1ヶ月が経過した。 「ただいま」 帰宅すると、家の中は真っ暗、誰もいない。 母親の置手紙には、〝今日は帰りは遅くなります〟と書いてあった。 信也は2階へと上がり自分の部屋の電気をつける。 部屋の机の上には、この前、実里と二人で撮った写真が飾られている。 初めて友達という友達になった人。 そして、初めて好きになった人。 「……ば、バカ。何考えてるんだ」 自分で思っておいて、自分で恥ずかしくなる。 だけど、胸を押さえて感じるこのドキドキは間違いない。 ……これが恋なんだと。
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