3.腫瘍

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「診察の結果、信也くんの胃腸のすぐ隣に腫瘍が見つかりました。  かなり大きいものです。  痛みはそれが原因でしょう」 「腫瘍!?」 「それで、信也は治るんでしょうか!?」 医師は少し言葉に詰まりながらも、 「手術で摘出しなければなりません。  場所が場所なだけに、少し難しい手術になりそうです」 「しゅ、手術!?」 手術と聞いて、信也の心に不安がよぎる。 「落ち着いて聴いてください」 と、医師がさらに続けてくる。 「信也くんの腫瘍はただの腫瘍ではないようなのです。  これを見てください」 レントゲンの写真が貼られる。 「この白い部分が腫瘍全体です。  その内部周りに微かな空洞があって、そのさらに中には白い物が入っています。  腫瘍の中に何か正体不明の物体が入っているのです」 「何ですか、それは」 「今日の検査では、私たちにはまだ分かりません。  おそらく、この正体不明の物体がこの腫瘍の原因です。  明日、再検査を受けてください」 医師にそう告げられ、信也はショックを受けるしかなかった。
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