4.命の選択

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「信也くんは優しいね」 「……えっ」 「信也くんはすごいよ。  人の命を大切に思う気持ち。  自分の命まで犠牲にして救いたいと思った気持ち。  それほどの気持ちがあるから、信也くんは医者にきっとなれるよ、絶対に。  もちろん気持ちだけじゃ人の命は救えないけど、やっぱりすべての始まりはそこなんじゃないかな」 「……始まり」 実里は後ろに手を組みながら背を向け空を眺める。 そして深く深呼吸をし、彼女はこう言った。 「私はそんな信也くんが好きだよ」
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