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先日、千葉県市原市で小学三年生の女子児童が死体で発見された事件で本日未明、無職、16歳の少年を死体遺棄の容疑で逮捕しました。
被害者の女子児童が最後に目撃されたコンビエンスショップの防犯カメラから少年が女子児童を連れ回す映像が確認されており容疑者が浮上しました。
容疑者の自宅には殺害に使ったとされる刃物や鋸がそのまま残されており、殺害場所のバスタブには夥しい血痕があったもようです。
少年は犯行を自供して、動機についても、つまらなかったから、泣き叫ぶのが面白かったから等、取り調べには素直に応じているとの事です‥‥。
「あなた、ちょっとあなた、聞いてるの」
「‥‥‥‥」
「んもう、今の見てたでしょ、他人事じゃ無いって、美樹ちゃんの塾も、ご近所だとは言っても帰りは7時になるし、少し心配なのよ」
夫婦で夜のニュースを見ていると妻の昌美が唐突に話し掛けてきたが、夫の武夫はまだテレビの画面にくぎ付けだった。
「‥‥全く腹の立つ、許せないな、身勝手な落伍者め、被害者を玩具か何かと勘違いしてやがる、未成年だからって刑も報道も甘過ぎるんだよ、こいつは凶悪な犯罪者なんだぞ」
そう言うと武夫は徐に立ち上がった。
「あ、あなた?」
「美樹を迎えに行ってくるよ」
思い詰めた表情してタケオは出て行ってしまった。
「あら、そう‥‥」
次のニュースです。
東京都あきる野市の共同住宅に住む三歳の男子児童が心配停止の状態で発見されその後死亡が確認された事件で所轄内五日市署は死亡した男子児童の体に無数の痣が有った事から虐待の疑いが有るとして母親(24歳)から詳しく話を聴くなど慎重に捜査を進めています‥‥。
その時玄関のドアが開く音を母、昌美は聞いた。
「ただいまぁ‥‥あれ?ママ何で泣いているの?」
塾帰りの美樹が一人で帰宅したのだった。
「ううう、ゆ、許せないわ、唯一無二の母親が実の子供を虐待するなんて、それを受けている最中にその子がどんなふうに思ったか、死の寸前まで辛くてやりきれなかった事でしょう哀れで不憫過ぎる、母親として、いや、人間として失格だわ、ううう」
すると昌美は徐に立ち上がり玄関に進んだ。
「‥‥パパを探してきます」
「ママ?」
一人自宅に残された美樹はリモコンを取りチャンネルを変えた。
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