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「話が矛盾しているな」
形の良い唇の端を上げて
「人前がいいんだろう?人目も気にせずイチャイチャするのに?」
九条さんは僕をからかうように笑った。
「まだ頭がぼーっとしてるんだ」
僕は背伸びすると
しなやかな肩に両腕を回して
「ねえ、叶えて下さる?」
答えを聞く前にそっと唇を塞いでしまう。
徐々に舌を伸ばし
ハート形の唇を割って
栗色の髪に指を絡めてやれば
「フ……ゥッ……」
水音と一緒に
色っぽい声が漏れる。
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