episode189 Take Me Higher ①

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「頼むよ――」 完全に焦点のぼやけた恋人は 僕の肌が仕舞われるのが惜しいように。 「死にそうなくらい君が欲しいんだ」 可愛そうなほど項垂れて。 羽織り直すガウンの襟元に添って 僕の肩先に――首筋に。 「ねえ、一緒にシャワーを浴びよう?」 いじらしい口づけを落としてゆく。 「ダメだったら」 それでも『うん』と言わない偏屈に 観念したのか。 「分かった。何でも君の思うとおりに――その代り」
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