345人が本棚に入れています
本棚に追加
/873ページ
「ん?何を言えば良いの?」
状況が読めない陸。私は面白くて黙って見守ることにした。
小坂さんも半笑いだ。
「先月お会いした時に店を出すってお話ししたじゃないですか。やっぱり聞いてなかったんですね?」
「ん?…そうだった?…フフ…………って此所!?」
小坂さんと私が吹き出した。
事情を知らない私にでさえ分かるのに陸ったら………
周囲の視線は遠慮の無いものに変わっている。
小坂さんはやって来た従業員に指示をした。
「きみ、私の大切なお客様だ。急いでお席を用意してくれないか?」
「はい。」
従業員が頭を下げる。
すると陸は間髪入れずに彼を押し留めた。
「あ!待って!!」
「はい?」
最初のコメントを投稿しよう!