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私はただ、陸を見つめてさえいれば良いんだ。
ふんわりと暖かい気に包まれながら私はまどろみに落ちていく。
修斗が側に居る気がした。
「………修斗……良いよね………」
私はすっかり元気になって陸を迎えた。
陸は何も言わずに微笑んでくれる。私が自力で気持ちにケジメを着けたことを喜んでくれているようだ。
「……いよいよ該当人物に接触が始まるよ。世間的には大した混乱は起きないだろうけど、カラスは確実に潰すから。修斗が命を懸けた願いは必ずやり遂げるから、見てて?」
食事の後で陸が私を真っ直ぐに見て言った。私もしっかりと頷く。
「隼人はどうなるの?」
「……逮捕する。見つければね。勿論見つけるよ。何処まででも追い掛ける。」
「………隼人は……………陸が好きだったんだね。」
私の言葉に陸は身体を固くする。
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