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何で子供の美月ちゃんの霊であそこまで怯えてたのに今回平気なんだろ。
「どーなってるって…。さぁね。父さんからどんどん離れられなくなってくのよ」
「はぁ?ファザコンなのか?」
意見が飛躍しています先輩。
「ちっがう!何?また殺されたいの?」
「もう死んでるし」
確かに。
木陰で少し笑うのを堪えながら先輩達の会話をのぞく。
「お前はこいつの何が気に入らねぇんだよ」
先輩がポッケに手を突っ込んで渡辺先生を見る。
頭痛がひどいのか、頭を抱えている。
「全部よ…。昔から、私なんて眼中にないみたいに仕事仕事仕事…っ!私が死んだ時だって…!!」
ギリ、っと奥歯を噛みしめるように女が顔を歪めると、鎖が鈍い金属音を鳴らしながら縮まった。
「やっぱり、何か関係してるんだ…!」
両手で頭を抱えてついには前屈みになってしまう先生。
何だ。
どうにかして鎖を何とかしないと。
最悪…渡辺先生は……!
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