13日目:遺した物とは

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「お疲れ様でーす」 私は、スーパーのバイトを終わらせると、初給料である封筒を握りしめて職場を出た。 明日は父さんの誕生日。 いつもぶっきらぼうだし。 たぶん私のコトも嫌いだろうけど。 誕生日くらいは何かしてあげたくて、内緒でバイトして、ネクタイと小さなケーキを買って家に帰った。 「遅くなったな…」 携帯を見ると22時45分をさしている。 随分と遅くなってしまった。 「香奈」 帰ってきたら、すごく怒っているお父さんがいた。 「こんな時間まで何をしていた」 まだだ。 まだ言いたくない。 ちゃんと誕生日に言いたいからと、私は時計を見た。 「何でもないよ」 「そんなわけないだろう!!」 「違うってば…っ」 「何が違うというんだ。こんな時間までふらついて…っ!」 「フラついてたわけじゃないしっ」 遅くなったのは私が悪いけど。 けど。 そんな怒るコトないじゃん。 「まったく。恥ずかしい」 恥ずかしいって…何よ……
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