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……わからない。
店員や客の会話だけじゃない。
品物の名前も、値段も何もわからない。
なんだ、なんなんだよコレ!
俺はどうしたらいいのか分からなくなり、店を飛び出すと、家に向かって走り出した。
俺に向かって皆が何かを叫ぶが、それすら分からない。
とにかく、この気味の悪い世界から抜け出したかった。
ドン!
大きな音
大きな衝撃
それだけは理解できた。
俺は、俺はトラックにはねられたらしい。
薄れ行く意識の中で、少なくともそれだけは理解できた事が嬉しい。
そう思いながら、意識を手放した俺。
その後、俺が再び目を開けることはなかった。
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