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もうすっかり薄暗くなった廊下を歩きながら、手を繋ごうとする僕に和也は身を捩って避けようとする。 「亮平、やめろって。誰かに見られたらどうするんだよ」 「えー?いいじゃん誰に見られたって。 むしろ見せびらかせたい気分だよ。 さっきだって教室でキス…」 「亮平、うるさいよ!」 僕たちは結局手を繋いだまま廊下を歩く。 「和也?自転車乗せてくれる?」 「うん。いいけど……。 ……亮平、俺の自転車にも乗りたくなかったんだよね? 亮平が保健室に行った帰りもそうだったし、この間の勉強の時も、トクの後ろに乗ろうとしてただろ?」 「え……。和也気付いてたの?……」 すると和也は眉をひそめ、悲しそうな顔をして 「あの時、理太郎と何かコソコソ話してただろ?聞こえはしなかったけど、多分そうだろうなって思ってた」 「ご、ごめんね?和也、本当にごめんなさい」 僕はその時の和也の気持ちを考えると泣きそうになった。
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