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そして、私の知人もまた命を落としてしまったのだが、彼のことを知らない私の知人が、「どうせ病んでたんだろ」そんなことを口にした。
そう言った知人は、後に自分の言葉を心から謝罪したわけだが、この一連の出来事が24時間以内に全部起きたことだというのが、今回の執筆の要因だ。
たまたまそういうことが続いただけではあるだろう。実例とはいえ、これは極論だとも思う。けれど、どうしてもう少しでいいから相手のことを考えて発言ができなかったんだろう、とこんなに哀しくなったのは初めてだった。
少し間を置いたっていい。すぐに言葉を返さなければいけないことなんてないのに、人は簡単にその刃で人を刺す。刺せてしまうのだ。
そして、身体的に付いた傷よりも、心の傷というものは残りやすい。これも、もっと多くの人に知ってほしい。
私が言いたいのは、
相手のことを、100%汲み取ることは誰にだってできないけれど、歩み寄ったり、思いやったりする心を大切にして欲しいということ。
私も、そういう人でありたいと改めて強く感じた。
人は、なくさないと気付かないことが多いのかもしれない。どれだけ傷付けたのかも、肌で感じなければ気付けない人がいるのかもしれない。それでも、たった一言でどれだけ人に傷を付けられるのかを、もっと分かってほしいと思う。本当に思う。
冗談で済ませられるものやタイミングと、そうでないものを見極めて欲しい。これも価値観のちがいになってくるので、あくまでも私の願いでしかないのだけれど。
この三つの話は、どれも違う話ではあるが、私が持った感情はどれも同じだった。本当に、言葉というものをすべての人に大切に使って欲しいと、強く強く思う。
この実例への批判は直接言っていただいて構わない。それでもやはり伝えたいメッセージを発信するために私は物書きをしているし、ことエッセイはそういう場として設けている。一度非公開にしたものを、やはり公開しようと決意した真意は汲み取っていただけたらと思う。
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