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   ヒカリ!  どうしてあいつが!? 『保険として、貴方たちの“大切な人”を人質にさせて頂きました』  仮面で表情は確認出来ないが、人物は楽しげに語る。 『リミットは丸一日。猶予として、鬼が放たれるのは今から一時間後。さあ、逃げてください!』  人物が両手を広げると画面が切り替わり、タイムアップまでの時間が二十四からカウントダウンされ始めた。同時にサイレンが鳴り響く。  けれど見つかったらマズイのは明白だった。このままここにいて、もし鬼に捕まれば何かされるのは俺だけじゃない。  多分Mも同じことを考えていたんだと思う。近くにいたMを見やると、あいつも俺を見ていたから。  『逃げよう』そう俺は身振り手振りでMに合図を送り、駆け出した。  
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