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   そこでようやく「なぁ」と階段の下にいるMへ呼びかけた。 「ここには、俺たちだけか?」 「分かんねー。けど、お前の他に入って来る奴は見なかったぜ」  Mはやや息を切らせながら辺りを見回し、思い返すように答えた。 「そっか」  とりあえずこの一時間以内に安全な場所を探しといた方がよさそうだ。鬼がどこにいるかも分かんねーし。 「けど、さっきのって、ヒカリちゃんだよな?」 「ああ」  信じたくはないが、確かにあれはヒカリだった。兄貴の俺があいつを間違えるはずがない。  
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