招待状

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   今、俺たちはあるものを見せつけられている。真っ黒な烏の集団に、一人の人間が無惨にもいたぶられている光景だ。  そいつは至るところから血を流し、肉は裂け、悲痛な叫びを上げている。断続的にシャリ、シャリ、と響く、肉が削がれる音。  けれど俺たちには何も出来ない。ただ、傍観者でいるしかないんだ。  嗚呼、こんなゲーム、早く終わらせてしまいたい。一日が、今までのどの日よりも長く感じる。  なんで、こんなことになったんだ。  あんなメールさえ来なかったら……。  
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