とある日

4/6
前へ
/6ページ
次へ
アナウンサーの後ろの画面には何かが爆発した映像や、人々が逃げている映像が何度も何度も繰り返されている。私はアナウンサーの下に表示されている文字を目で追った。 [世界、滅亡か!?] 私は納得した。映画の宣伝か。いつ公開なのだろう。アナウンサーは涙まで流しているのだから、とても面白い映画に違いない。それにしてもタイトルが安っぽい。もう少しましなタイトルはなかったのか。 この映画の情報は後で見るとして...... 。 他のチャンネルは何の番組をしているのだろうか。 私は手当たり次第にチャンネルを替えた。しかし、どのチャンネルも同じような映像の繰り返しだった。 そんなに面白い映画なのか。 少し温くなったコーヒーを飲んで、立ち上がる。そして、窓の近くに置いてあるタバコの箱を手に取り、一服しようと窓を開けた。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加