同居人

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お、 おもしろい!!?? 固まったまま動かない私を他所に遠ざかる男。 何も言わないまま彼は自室へと消えて行った。 な、何? 今のは…… 彼が居なくなった後も心臓の鼓動は一向に落ち着いてくれそうになかった。 --------------- 「春川さん、どうしたんですか?」 「え?」 「今日すごく不機嫌ですけど…」 隣りのパソコンで今日のオーダーをチェックしながら同僚の鴨井ちゃんが声をかけてきた。 普段はイライラとか感情を仕事場には持ち込まないタイプなのだが今日だけはそういう訳にはいかなかった。 「ごめん、今日は気にしないで」 「気になりますよ」 くすくすと鴨井ちゃんは笑う。 あの後、ヤツと顔を合わせることはなかった。 が、出掛けに出会った大家さんに 「みかんちゃん!ごめんねぇ。てっきり女の人だと思っていたんだけどまさか男の人だったなんてね! でも、すごく礼儀正しくていい人みたいだし…このまましばらく様子見てあげて!ほら、彼イケメンだし。うまくいけば…ねぇ。だからお願い」 と懇願されたのだ。 若干頬がピンクに染まる大家さんの様子だと顔だ・け・はいいアイツにうまく言いくるめられたに違いない。なんて嫌な男。 うまくいけば…ねぇ、ってなんだよ。 私、彼氏いるし。 そう、彼氏いるし! あー、 思い出しただけでイライラする!
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