二.図書館は資料提供の自由を有する

13/13
前へ
/29ページ
次へ
2日間の休みを挟み、図書館業務が始まる。郁ちゃんは堂上教官に文句を言いたいみたい 私は先に行っとく 小牧「今市さん、おはよう」 こころ「小牧教官!おはようございます」 書庫に向かう途中で小牧教官と会った 小牧「ゆっくり休めた?」 こころ「はい、お陰さまで」 小牧「今日からまた頑張ろうね」 頭をゆるゆると撫でてくれる。これはもう恒例と言っていいほどだ。集中訓練で一緒に一晩過ごしてから(決してやましいことはしていない)何となく意識しちゃう。小牧教官は何とも思ってないんだろうなとか考える自分に嫌気がさし、今は図書館業務だけに集中しようと気合いを入れる 書庫に入るとその規模の大きさにびっくりした。毎年遭難者が出るほどの地下書庫は配置を覚えるだけで一苦労 こころ「広い...」 小牧「迷子にならないように気をつけてね」 こころ「そうならない自信がないです」 小牧「もしそうなっちゃったら、携帯とかで呼んで?すぐ飛んでいくから」 そう言いながら笑う小牧教官はずるい、そんなこと言われたら期待しちゃう こころ「あ、手塚っち」 手塚「こころか、小牧教官も...おはようございます」 手塚っちは早くからここにいた。さすが優等生 小牧「じゃあ笠原さんは堂上に任せて、先に説明始めるか」 そう言って説明を始めた 座学は自信はあるので大丈夫だと思っていたが、そんな甘いものじゃなかった。何せ量が多すぎる 説明が終わってから、手塚っちは書庫で復習すると言ってそのまま残った。私は小牧教官に聞きたいことが山ほどあるので一回書庫から出た 外に出ると、郁ちゃんと堂上教官が朝からやりあっていた 小牧「朝からテンション高いな~クマ殺しご両人」 こころ「くっ………」 そもそもクマドッキリが恒例化したのは、新人だった頃の堂上教官がクマだ!と叫んで掴みかかった。それに玄田隊長は大ウケし、永久恒例行事になった 小牧「まさか第二の堂上が出るとは」 こころ「似てるんですね」 小牧「そうそう」 小牧とこころが2人で笑い合った。笠原にとっては痛恨でしかないが、この2人最近良い感じじゃない?と思う。美男美女でお似合い 堂上「手塚は」 小牧「先入ってるよ。もう今市さんと手塚には説明した。」 堂上「わかった。笠原、俺は一回しか教えない。分からなかったら手塚か今市に教えてもらえ」 そう言って堂上教官と郁ちゃんは書庫に入っていった
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加