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「ふーん…」
見開いた目を嬉しそうに細めてまたソファに座り直した結城は、私の顎を手に持つと、顔のすぐそばまで引き寄せた。
「そんなに必死になるくらい俺の事好きなんだ。紫は」
「なっ…!何、いきなり…」
「そんなに頑張っちゃうくらい俺の事好きなんだ。紫は」
「言い換えなくていいから!」
くっくっ…っと笑うと軽くキスをされ、唇を合わせたまま、らしくない声で囁かれた。
「どうよ。言ってみ?」
「…………」
唇を合わせたまま喋るとか…
こんな真昼間から愛を告げ合うとか…
こっちに来る移動の間に想像していた事と全く違うことばかりだけど…
だけど、
まっ、いいか…。
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