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1分に聞こえる数十個の音
トクン・・
トクン・・と心臓が跳ねている。
その動く音を何度か聞いてすぐに分からなくなる程、頭が真っ白になった。
今聞こえるのは私の音か、それとも彼の音か。
「 」
好きだと求め、愛してると溺れた肌触りの良いシーツの上。
今なんて言ったのかを聞き返す余裕なんて今の私にはない。
薄い唇が小さく動き、聞こえるはずの音を聞き逃した私は意味も分からず頷くことしかできなかった。
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