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「そっか。相変わらず忙しいんだな」 「それは浩二くんだって同じだよ。 今日は無理言ってほんとごめんね」 「俺はいいよ。 っていうか、美月こそ歩き回って平気なの?」 浩二は美月の右足に目を向けた。 目立たない色だけど、今日も湿布が貼られている。 「大丈夫だよ、あまり速く歩かなければ」 美月は笑顔で答えて、すぐに顔をあげた。 「じゃ、まずは腹ごしらえといきますか! 浩二くんはなにが食べたい?」 「なんでもいーよ。 っていうか、気になってたんだけど、なんで新宿なの? 買い物するならもっと別の場所じゃねーの」 メールをもらった時に思ったことだけど、もっといえば、事故にあった日に美月があの場所にいたのも不思議だった。
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