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「あ?別に。…こっちこそ、急がせて悪かったな」
俺が連絡を入れたのも遅かったし、むしろ相沢は早く来たのだと思う。
もっと待つつもりで頼んだパンケーキもまだ運ばれてきていないくらいだ。
「俺が先に来て待ってたかったんだよね。りょうちゃんが慌てて入ってくるのを見つけるのが好きだから」
相沢は向かい側の席に腰を落ち着けると、注文を聞きに来た店員に珈琲を頼んで、そんなことを言った。
「…そんなのどこがいいんだ」
…相沢の好きなものは、未だに把握しきれない。…というか陵介の想像の斜め上をいっている。
「待ち合わせの醍醐味的な感じ…?」
「…俺に聞くなよ」
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