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交換した名刺に、このケータイの番号は記載されていて何かあれば連絡くださいと昼間確かに言った。
だが今日は顔合わせのようなもので、問題が起こるようなことは何もないはずだ。
…まぁ、何を言い出すのか予測はついているが。
『久しぶりに飲みにいきませんか?』
やっぱりだ。
時計の針はそろそろ6時も半分ほど過ぎたところを指していて、こんな時間の電話となればそういうお誘いだと考えるのが妥当だろう。
「…今日は無理だ。…急すぎるだろ」
出来れば行きたくはない。そんな時間があるのなら…それこそ相沢と居たい。
けれど、今は仕事相手だ。そう無下にも出来ない。
『じゃあ明日』
「は?」
…まさかそう来るとは。
やんわり断ろうとしたのが裏目に出た。
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