手を繋いでもいいですか？

sideＴ

軽く触れて離すつもりだったのに、陵介が唇を開いたりするから。

「ん、ぅ…っっ」

滑り込ませた舌が熱い。

さっきも散々掻き回したせいか、陵介の口
内は熱くなっていて。

絡ませた舌先からぞくぞくと快楽が沸き起こる。

いつのまにか陵介も口づけに夢中になっていて、首の後ろに両腕が回されている。

息継ぎの合間に、熱くなった吐息が散らばる。

最初はホント、ネクタイを外してあげたいと思っただけのはずなのに。

整わない弾んだ息と、潤んできた瞳に歯止めが効かなくなっていく。

「こ、ら…。着替え…」

シャツの裾を捲し上げると、溶けかけていたはずの陵介が小さく制止の声をあげた。