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驚いて目を見開く俺に、陵介はさらに追い撃ちをかけて俺の指にちゅっと口づけた。
「りょうちゃ」
「だからもう…好きにしろよ」
プツンと、自分の中でなにかが切れる音がして。
そこからはもう夢中だった。
「そんなっ……ことっ…」
熱に浮かされるように、潤んだ瞳で俺を見る陵介の声。
「だってこれ、好きでしょ?」
甘く、甘く。
「ち、がっ…それは、お前がっ」
俺の指と、舌と。
「や…そこ、ばっか……ぁっ」
溶けていく、体と。
「もう、いい…よね…」
「聞くなって…いつも言ってる。……あぁっ!」
熱くなった体温は、混ざりあって。
闇に、融けて。
夜も、更けていく。
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