sideR

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大きな目に涙を溜めた彼女は、分かったとは最後まで言ってくれなくて…その後、棗が来た。 棗は1つ下の後輩で、彼女とは幼馴染みだと言った。 「文句、言いに来たの?」 「……最初はな。話してて、棗は彼女のこと好きなんだってすぐに気がついたよ。だから俺が軽率だったと素直に謝った」 俺が気安く了承してしまったことが色んなひとを傷つける結果になってしまった。 年下だろうと、棗には直接係わりがないことだとしても俺には関係なかった。 それなのに。 謝るなんて、卑怯だと言われた。 それしか出来ないから、悪いと思ったからごめんと言った。 「ひとの心って難しいよな……」 もうなにが悪くて、どうすれば良かったのか分からなくなった。
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