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『だから朝は駄目っつったんだ!』
『え~、陵ちゃんももっとって言ってたよ?』
『~~~…うっせぇよっ!』
風呂に入らずに行くわけにも行かず、大慌てでシャワーを浴びる。
俺があたふたと着替えている間も、マイペースを崩さない相沢を不思議に思って遅刻じゃないかと聞いたら、ちゃっかり非番だとかぬかしやがって。
『お前な…』
『掃除しとくし、帰りも迎えに行くよ』
じとりと睨むと、相沢は取り繕うように、そう言った。
『そんなんで誤魔化されるかっ!あぁ~もうマジでヤバイからもう行くっ』
いってらっしゃいという相沢の声を背中に聞きながら、濡れた髪も、ぐうぐうと鳴る腹もそのままに、鞄片手に家を飛び出した。
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