ふたつ。

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「・・・ん・・・?」 ゆっくりと目を開けると視界いっぱいに広がる緑。目を細めながら起き上がる。目の前には小さな鳥居があった。 「これが・・社の鳥居かな?」 赤い柱に手を触れ、辺りを見回す。 いくつか連なる鳥居の奥に家らしきものが見えた。 「・・・よし。とりあえず行ってみるかー!」 赤い鳥居の奥へと進むと、社の全容が次第に見えてきた。 リオルさんが社って言ってたからなんか神社とかそういうのを想像してたけど、特になんてことはない、少し大きめの和風のお屋敷みたいな感じ? 正面には一応お参り出来るようにか、賽銭箱とあのお参りの時に鳴らす鈴。賽銭箱の両側には中に入れるように小さな階段があり、雨やどり出来そうな小さなスペースがあってその奥にある小さな部屋にはピッチリと戸が閉められていた。 「思っていたより綺麗・・・。虫くらいは覚悟してたんだけどなぁ。」 そこからは中に入らず、脇を回って進む。 「お、はっけーん!」 見つけました。玄関。 鍵はかかっていないようで、カラカラと小気味良い音を立てて開いた。 「不用心なー。」 埃っぽいわけでもなく。綺麗な玄関は日本式のようで靴を脱ぐスペースと小さな棚。廊下は横に伸びていて、自分の家なんだろうけど少し不気味だった。
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