ひとつ。

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「ーーー貴女の言葉も聞かず無理を押し通し連れてきてしまったこと、誠に申し訳ございません。」 数秒見つめ合った後、ふいに彼は頭を下げた。慌てる私に彼はその状態のまま、話を続けたのだ。 「記憶は既に無いでしょうから、先に自己紹介をさせて頂きます。私の名はリオル。世界アリエストの守護神ラウラ様に使える天使でございます。」 「天・・・は?」 「混乱なさるでしょうが、まずは聞いて頂けますか?」 やっと顔を上げてそう聞いてくる天使さん?に戸惑いつつも頷く。 「ありがとうございます。 きっと長くなりますので、楽な格好でお聞きください。」 「あー、はぁ。」 気の抜けたような声に笑を漏らしつつ、彼はゆっくりと話し始めた。
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