王と最強と一騎討ち

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 「半憑依でも付いてくるのかよユーダス」  「この為に3人くらいの血を全部飲み干してきたからね、そういや横目で見たけど四条綜馬のところにカイン様が行ったのを確認したね」   半憑依した零条とフルパワーのユーダスはまだ決着がついていなかった、他の師龍隊も十鬼柱に苦戦を強いられていた。  吸血鬼も同胞の仇とあって師龍たちと渡り合っている。    「カイン様?王か?」  零条の問いにユーダスは首を横にふり答える。  「我ら十鬼柱の1位様だよ、今いる十鬼柱5体が一斉に掛かって互角な位の強さ。まぁそれは前までの俺らの実力ならなんだけど、あの四条綜馬達じゃ相手にならないんじゃないかな…」  「誰が相手にならないって?」  その声とともにユーダスが側方からの攻撃を剣で受け止める、しかし威力が強すぎて後方に吹き飛ばされる。  「よう零条、なに苦戦してやがる」  純白の鎧を身につけたそれは零条の方を向き言葉を吐き捨てる。  「お前、綜馬なのか。おいテメェその姿はまさか全身憑依か!何してやがるテメェが全身憑依なんてしたら戻れなくなるぞ!」  会話している二人にユーダスは綜馬に猛攻を繰り出し反撃する、綜馬は零条の言葉に耳を貸さずユーダスの剣撃を避けていく。  「なぜお前がここにいる、カイン様はどうした!お前の所にカイン様が向かったはずだ!」  予想外なことにユーダスは激昂しながら剣を振るう、しかし綜馬は落ち着いて対処していく。  「ゴチャゴチャうるせぇ吸血鬼だな、消えろ」  そして綜馬が一瞬でユーダスの腹部に剣を突き刺し動きを止めやっとその答えを口にする。  「カイン様?1位のやつなら2位のやつと一緒に殺した。そして3位のテメェもこれで終わりだ」  剣を抜き取るとユーダスは信じられない様子のまま消滅する、零条は半憑依のまま綜馬の胸ぐらを掴み問いただす。  「答えろ綜馬!七つの大罪の全身憑依などしたら今後戦えなくなる可能性、もしくは死ぬかもしれないんだぞ!早く解除しろ!なぜお前がここに来た!1位と2位を本当に殺したのか?」  綜馬は零条の手を払って師龍達が戦っている十鬼柱の方を向き跳ぶ。
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