王と最強と一騎討ち

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 瓦礫の所から祐はひと蹴りで俊に近づく、蹴った瓦礫は衝撃で粉々に粉砕される。  王の強さは十鬼柱とは比べることすら出来ないほどの実力だった、あれからさらにスピードを上げて俊に斬りかかる。  半憑依した俊ですら防御するのに苦戦する、その一撃一撃が重く腕が痺れる感覚に陥る。  「おらぁどうしたぁ!さっきまでの威勢はどこに行ったんだ俊!」  祐の一撃を受け止めた俊に祐はさらに蹴りを放ち先程の祐のように吹き飛ばされビルの様な建物に突っ込む。  「所詮人間はどう足掻いても吸血鬼、鬼には勝てねぇ!悪魔だかと契約して舞い上がってんじゃねぇぞ馬鹿野郎がぁ!」  そして祐は剣を上に上げると勢い良く振り下ろす、そしてその飛ぶ斬撃は俊のいるビルに襲った。その衝撃に耐えられずにビルは倒壊する、そして完全に倒壊したビルの周りは土煙が舞い上がる。  「ハッ、こりゃあ流石には勝てねぇかもな。まず祐兄さんに勝ったことなんて1回もねぇんだぞ俺。無理だろ、殺されるなこのままじゃあよぉ。殺されるくらいなら自分から死んだほうがいいよな。綜馬、お前の気持ちがわかった気がする…」  土煙が収まってきて祐はもう一度斬撃を飛ばそうとした時  「ベルフェ、俺に、、やぁぁぁ!」  倒壊したビルから何か聞こえたが祐は再度斬撃を飛ばす、しかしその斬撃は突如現れたどす黒く少し緑がかった何かに飲み込まれる、ビルの瓦礫も飲み込むそれは祐の前に現れた。  「祐、第二ラウンドだ」  俊の姿は上半身は何も身につけない状態でその体格は通常の二倍ほどの大きさになっている。  俊は奉天画戟を縦に振るうと祐の斬撃を超える斬撃が放たれる、祐は紙一重で避け攻撃を仕掛ける。  しかし俊は防御しようとせずに祐の一撃をノーガードで受け止める、しかしその体には傷が残らなかった。
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