~五月と舞~

3/3
前へ
/31ページ
次へ
病院の待合室で、私の頭の中ではこんな事ばかりが駆け巡っていた。 舞………きっと助かるよね……?? 医者が待合室に入って来た。 医者「―……ご臨終です…。」 ―……嘘よね…? おばさんが泣き崩れた。おじさんはおばさんの肩を抱くようにして目を閉じた。 五月「…舞?舞ッッ!!!目を開けて……!!!笑って…??ねぇ嫌だよ舞!!!舞―――ッッ!!!…まぃ…。」 ―…いつの間にか朝が来ていた…。昨日はずっと病院にいたから家には帰っていない。 静まり返った病室に、小鳥の鳴き声が響く。 いつもなら何も感じない鳥の声が、今の私にはまるで"レクイエム"のように聞こえた……。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加