~始まりのゥタ~

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―……ドカッ……バシッ…。 体育倉庫から聞こえる痛々しい音。 五月「ちょっと。なんとか言いなさいよ!!」 ナイフで脅されながら私は目を閉じる。意識が薄れていくのは自分でもわかった。頭がボーっとする。 五月「あんたのせいで舞(まい)は死んだのよ!?…私の…一番の親友だったのに!!」 口から血が流れ落ちる。 私は口をパクパクとするのが精一杯……。 五月「人殺し!!!」 …違う…ッッ!! 私の体は反射的に目の前の天宮 五月(アマミヤ サツキ)にとびかかった。 その瞬間、ぉ腹に熱いものを感じた。赤い涙が吹き出す。 五月「ヒッッ!!」 五月はとっさに紅く染まったナイフを投げ捨てる。そして笑った。 一緒に居た2人は思わずゾクッとした。 五月「―…さ。あんた達。人に見つからない所へ埋めてきて…。これは償いよ…!!」 私の記憶はブツッ…とそこで途切れている。
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