89人が本棚に入れています
本棚に追加
/431ページ
「あ、兄さんが明日来るって、金曜日に連絡があったんだ」
「はあ!?そんな大事なこと、早く言ってくれよ」
夕食の下ごしらえをしていた俺は慌てた。
みのりの兄が来る……
「挨拶したいんだって。真面目だよねー」
「他人事みたいに。君のお兄さんじゃないか」
しかも愛していた男。
それともまだみのりは……
「難しく考えなくていいよ。けいごも真面目だね」
はー、と深いため息が出た。
みのりが明るく変わってくれたのは、嬉しい。
だが、その分自堕落さが目立つようになった。
「けいごが、相手してくれないなら、ウリセンやろっかな……」
「ダメだっ!! 絶対させないぞ」
焦る俺に、みのりはアハハと笑う。
「冗談にきまってるでしょ。けいごってばムキになってオカシイ」
ああ、俺はみのりにからかわれるM男になってるよ・・・
最初のコメントを投稿しよう!